鉄入り銅/含りん銅/丹銅
伸銅品用語における”伸銅品の種類”の中の、”合金別”に分類されている用語のうち、『鉄入り銅』、『含りん銅』、『丹銅』のJIS規格における定義その他について。
伸銅品の種類、加工、熱処理、品質、性能、試験などに関する主な用語として、伸銅品用語(JIS H 0500)において、”伸銅品の種類”のうちの、”合金別”に分類されている用語には、以下の、『鉄入り銅』、『含りん銅』、『丹銅』などの用語が定義されています。
伸銅品用語(JIS H 0500)
⇒【伸銅品の種類 > 合金別】
分類: 伸銅品用語 > 伸銅品の種類 > 合金別
番号: 1118
用語: 鉄入り銅
定義:
銅に鉄を0.1〜2.6%、りんを0.01〜0.3%添加した析出硬化形の高銅合金(1191参照)。
参考:
時効硬化(2535参照)処理によって強度、耐熱性及び導電性を高めることができ、リードフレームなどに用いられる。
対応英語(参考):
copper-iron alloys
分類: 伸銅品用語 > 伸銅品の種類 > 合金別
番号: 1119
用語: 含りん銅
定義:
りん脱酸銅(1103参照)(※1)のりん上限値(0.040%)以上のりんを添加した銅。
参考:
銅めっき(銅メッキ)のアノードとして用いられる。
対応英語(参考):
high phosphorous copper
分類: 伸銅品用語 > 伸銅品の種類 > 合金別
番号: 1130
用語: 丹銅
定義:
銅78.5〜96.0%、残り亜鉛からなる合金(5100参照)(C2100〜C2400)。
参考:
淡紅色の色調を呈することによってこの名称がある。建材、装身具などに用いられる。
対応英語(参考):
red brass
(※1)
りん脱酸銅とは、りんによって脱酸(金属又は合金の溶湯中の酸素を除去する処理)され、酸化銅(I)[Cu2O](銅及び高銅合金などを、酸化雰囲気中で加熱する際に、表面に生成する銅と酸素の化合物)を含まない銅 99.90%以上の金属(C1201〜C1221)のことです。