銅製品,酸化銅,銅合金,純銅,亜鉛等のJIS用語

 

銅/無酸素銅/タフピッチ銅/りん脱酸銅



伸銅品用語における”伸銅品の種類”の中の、”合金別”に分類されている用語のうち、『銅』、『無酸素銅』、『タフピッチ銅』、『りん脱酸銅』のJIS規格における定義その他について。

伸銅品の種類、加工、熱処理、品質、性能、試験などに関する主な用語として、伸銅品用語(JIS H 0500)において、”伸銅品の種類”のうちの、”合金別”に分類されている用語には、以下の、『』、『無酸素銅』、『タフピッチ銅』、『りん脱酸銅』などの用語が定義されています。

伸銅品用語(JIS H 0500)
⇒【伸銅品の種類 > 合金別】


分類: 伸銅品用語 > 伸銅品の種類 > 合金別

番号: 1100

用語:

定義:
銅 99.90%以上の金属。
参考:
代表的なものに、無酸素銅(1101参照)、タフピッチ銅(1102参照)、りん脱酸銅(1103参照) などがある。

対応英語(参考):
copper


分類: 伸銅品用語 > 伸銅品の種類 > 合金別

番号: 1101

用語: 無酸素銅

定義:
酸化銅(I)[Cu2O](5105参照)
(※1)や残留脱酸剤を含まない銅 99.96%以上の金属(C1011、C1020)。
参考:
電気・熱の伝導性に優れ、還元性雰囲気中で高温加熱しても水素ぜい化を起こさない。

対応英語(参考):
oxygen-free copper


分類: 伸銅品用語 > 伸銅品の種類 > 合金別

番号: 1102

用語: タフピッチ銅

定義:
酸化銅(I)[Cu2O](5105参照)
(※1)の状態で酸素を0.02〜0.05%含む銅 99.90%以上の金属(C1100)。
参考:
電気・熱の伝導性に優れるが、還元性雰囲気中で高温加熱すると水素ぜい化を起こす場合がある。

対応英語(参考):
tough pitch copper


分類: 伸銅品用語 > 伸銅品の種類 > 合金別

番号: 1103

用語: りん脱酸銅

定義:
りんによって脱酸(2120参照)され、酸化銅(I)[Cu2O](5105参照)
(※1)を含まない銅 99.90%以上の金属(C1201〜C1221)。
参考:
残留りん量によって高りん脱酸銅と低りん脱酸銅とがある。前者は、水素ぜい化の心配はないが、導電性が低下する。
後者は、導電性の低下は少ないが、条件によっては水素ぜい化のおそれもある。

対応英語(参考):
phosphorous deoxidized copper


(※1)
酸化銅とは、銅及び高銅合金などを、酸化雰囲気中で加熱する際に、表面に生成する銅と酸素の化合物のことです。
酸化銅(?)[CuO]、酸化銅(?)[Cu2O]の2種類があり、前者は最表層部に生成し、黒色を呈し、後者は前者の下層部に生成し、赤褐色を呈します。