冷間加工／冷間圧延／粗圧延
伸銅品用語における”加工・熱処理”の中の、”冷間加工”に分類されている用語のうち、『冷間加工』、『冷間圧延』、『粗圧延』のJIS規格における定義その他について。
伸銅品の種類、加工、熱処理、品質、性能、試験などに関する主な用語として、伸銅品用語（JIS H 0500）において、”加工・熱処理”のうちの、”冷間加工”に分類されている用語には、以下の、『冷間加工』、『冷間圧延』、『粗圧延』などの用語が定義されています。
伸銅品用語（JIS H 0500）
⇒【加工・熱処理 > 冷間加工】
分類： 伸銅品用語 > 加工・熱処理 > 冷間加工
番号： 2300
用語： 冷間加工
定義：
ひずみ硬化が生じるような温度範囲で行う金属又は合金（5100参照）の塑性加工。
対応英語（参考）：
cold working
分類： 伸銅品用語 > 加工・熱処理 > 冷間加工
番号： 2301
用語： 冷間圧延
定義：
再結晶（※1）を生じない温度範囲で、ロール間に材料を通して板厚を圧下減少させ、所定の形状にする塑性加工。
参考：
通常、冷間加工は、粗圧延（2302参照）、中間圧延（2303参照）、仕上げ圧延（2304参照）の3工程がある。
対応英語（参考）：
cold rolling
分類： 伸銅品用語 > 加工・熱処理 > 冷間加工
番号： 2302
用語： 粗圧延
定義：
板、条製品の製造において、最初に行う冷間圧延（2301参照）。
参考：
中間圧延（2303参照）、仕上げ圧延（2304参照）に対比して用いる用語。
対応英語（参考）：
rough rolling
（※1）
再結晶とは、冷間加工などで塑性ひずみを受けた結晶が加熱されるとき、内部応力が減少する過程に続いて、ひずみが残っている元の結晶粒から内部ひずみのない新しい結晶の核が発生し、その数を増すとともに、各々の核は次第に成長して、元の結晶粒と置き換わっていく現象のことです。
再結晶を起こす温度を再結晶温度といいます。
再結晶温度は、金属及び合金の純度又は組成、結晶内の塑性ひずみの程度、過熱の時間などによって著しい影響を受けます。
冷間加工された金属内で、相の変化なしに、核成長および成長によって新しい結晶粒が発達することを意図した熱処理です。
