銅製品,酸化銅,銅合金,純銅,亜鉛等のJIS用語

 

焼なまし軟化曲線,焼鈍軟化曲線/溶体化処理(固溶化熱処理)



伸銅品用語における”加工・熱処理”の中の、”熱処理”に分類されている用語のうち、『焼なまし軟化曲線,焼鈍軟化曲線』、『溶体化処理(固溶化熱処理)』のJIS規格における定義その他について。

伸銅品の種類、加工、熱処理、品質、性能、試験などに関する主な用語として、伸銅品用語(JIS H 0500)において、”加工・熱処理”のうちの、”熱処理”に分類されている用語には、以下の、『焼なまし軟化曲線,焼鈍軟化曲線』、『溶体化処理(固溶化熱処理)』などの用語が定義されています。

伸銅品用語(JIS H 0500)
⇒【加工・熱処理 > 熱処理】


分類: 伸銅品用語 > 加工・熱処理 > 熱処理

番号: 2512

用語: 焼なまし軟化曲線,焼鈍軟化曲線

定義:
加工硬化(2309参照)した材料を、種々の温度で一定時間熱処理したときの軟化の状況を、熱処理温度と常温での機械的性質との関係で示した曲線。
参考:
例として C1220P(りん脱酸銅板)の焼なまし軟化曲線(30分保持後、空冷)を次に示す。
C1220P(りん脱酸銅板)の焼なまし軟化曲線(30分保持後、空冷)

対応英語(参考):
softening curves


分類: 伸銅品用語 > 加工・熱処理 > 熱処理

番号: 2530

用語: 溶体化処理(※1)

定義:
熱処理合金を固溶限温度以上の適温に加熱し、合金成分を十分に固溶させた後、急冷させて過飽和固溶状態にする熱処理。

対応英語(参考):
solution heat treatment


(※1)
溶体化処理は、固溶化熱処理ともいいます。
JIS G 0201(鉄鋼用語(熱処理))では、溶体化処理は(固溶化熱処理)について、もう少し詳しく説明があります(以下)。

溶体化処理は(固溶化熱処理)
金属の合金成分が固溶体(2種以上の元素によって形成される均一な固体の結晶質の相)に溶解する温度以上に加熱して、十分な時間保持し、急冷して、その析出(固溶体から異相の結晶が分離成長する現象)を阻止する処理。