焼入れ/時効硬化/析出硬化
伸銅品用語における”加工・熱処理”の中の、”熱処理”に分類されている用語のうち、『焼入れ』、『時効硬化』、『析出硬化』のJIS規格における定義その他について。
伸銅品の種類、加工、熱処理、品質、性能、試験などに関する主な用語として、伸銅品用語(JIS H 0500)において、”加工・熱処理”のうちの、”熱処理”に分類されている用語には、以下の、『焼入れ』、『時効硬化』、『析出硬化』などの用語が定義されています。
伸銅品用語(JIS H 0500)
⇒【加工・熱処理 > 熱処理】
分類: 伸銅品用語 > 加工・熱処理 > 熱処理
番号: 2534
用語: 焼入れ(※1)
定義:
合金成分の一部又は全部を固溶させるために、高温から十分な速さで被処理材を冷媒(固溶、液体又は気体)と接触させて冷却させる熱処理。
対応英語(参考):
quenching
分類: 伸銅品用語 > 加工・熱処理 > 熱処理
番号: 2535
用語: 時効硬化
定義:
所定の温度に保持することによって過飽和固溶体から微細な二次相が析出するために生じる硬化。
参考:
時効硬化型合金としては、ベリリウム銅(1116参照)などがある。
対応英語(参考):
age hardening,
precipitation hardening
分類: 伸銅品用語 > 加工・熱処理 > 熱処理
番号: 2536
用語: 析出硬化
定義:
過飽和固溶体から金属間化合物などの異相が析出することによって起こる硬化。
対応英語(参考):
precipitation hardening
(※1)
一般に、金属製品の焼入れは、金属製品熱処理用語(JIS B 6905)において、以下のように定義されています。
焼入れ
金属製品を所定の高温状態から急冷する処理。
水焼入れ、油焼入れ、塩水焼入れ、熱浴焼入れ、塩浴焼入れ、空気焼入れ、衝風焼入れ、ガス焼入れ、噴霧焼入れ、噴射焼入れ、接触焼入れなどがある。
また、同様に、鉄鋼用語(熱処理)(JIS G 0201)においては、以下のように定義されます。
焼入れ
鉄鋼製品を静止空気中よりもより迅速に冷却することからなる操作。
なお、鉄鋼の焼入焼戻し加工については、以下のJISがあります。
JIS B 6913
鉄鋼の焼入焼戻し加工