銅製品,酸化銅,銅合金,純銅,亜鉛等のJIS用語

 

引張強さ/耐力/伸び/断面絞り



伸銅品用語における”品質・性能”の中の、”機械的特性”に分類されている用語のうち、『引張強さ』、『耐力』、『伸び』、『断面絞り』のJIS規格における定義その他について。

伸銅品の種類、加工、熱処理、品質、性能、試験などに関する主な用語として、伸銅品用語(JIS H 0500)において、”品質・性能”のうちの、”機械的特性”に分類されている用語には、以下の、『引張強さ』、『耐力』、『伸び』、『断面絞り』などの用語が定義されています。

伸銅品用語(JIS H 0500)
⇒【品質・性能 > 機械的特性】


分類: 伸銅品用語 > 品質・性能 > 機械的特性

番号: 3100

用語: 引張強さ

定義:
引張試験において、最大荷重を試験片の平行部の原断面積で除した値(JIS Z 2241)。

対応英語(参考):
tensile strength


分類: 伸銅品用語 > 品質・性能 > 機械的特性

番号: 3101

用語: 耐力

定義:
引張試験において、規定された永久伸びを生じるときの荷重を試験片の平行部の原断面席で除した値(JIS Z 2241)。
参考:
降伏点が明りょう(瞭)でない伸銅品(1201参照)では、降伏応力の代わりに耐力が用いられる。
なお、伸銅品では、通常、オフセット法が用いられ、この場合、特に規定のない場合には、永久伸び
(※1)の値を0.2%とする。

対応英語(参考):
yield strength,
proof stress


分類: 伸銅品用語 > 品質・性能 > 機械的特性

番号: 3102

用語: 伸び

定義:
引張試験にいおて、試験片が破断したとき、その標点間の長さLと元の標点距離L0
(※2)との差。
参考1.
JISでは、この差を標点距離に対する百分率で表す。
破断伸び(δ)={(L-L0)/L0}×100(%)
参考2.
全伸びと破断伸びとがあり、伸銅品(1201参照)では破断伸びを用いる。

対応英語(参考):
elongation (after fracture)


分類: 伸銅品用語 > 品質・性能 > 機械的特性

番号: 3103

用語: 断面絞り

定義:
引張試験において、くびれ破断した箇所の断面積の原断面積に対する比率。
参考:
延性を評価するのに用い、単に絞りともいう。
{(原断面積 − くびれた部分の断面積)/原断面積}×100(%)
で表す。

対応英語(参考):
reduction of area (after fracture)


(※1)
永久伸びとは、引張試験において、ある荷重を加え、次にこれを除去した後における標点間の長さと評点距離との差のことです。
JISでは、この差を標点距離に対する百分率で表します。

(※2)
標点距離は、以下の図のL0で表される距離のことです。
参考図 引張試験片の各部の名称
L0:標点距離
P:平行部の長さ
R:肩部の半径
参考図 引張試験片の各部の名称