銅製品,酸化銅,銅合金,純銅,亜鉛等のJIS用語

 

ビッカース硬さ/ロックウェル硬さ/ブリネル硬さ/ショア硬さ



伸銅品用語における”品質・性能”の中の、”機械的特性”に分類されている用語のうち、『ビッカース硬さ』、『ロックウェル硬さ』、『ブリネル硬さ』、『ショア硬さ』のJIS規格における定義その他について。

伸銅品の種類、加工、熱処理、品質、性能、試験などに関する主な用語として、伸銅品用語(JIS H 0500)において、”品質・性能”のうちの、”機械的特性”に分類されている用語には、以下の、『ビッカース硬さ』、『ロックウェル硬さ』、『ブリネル硬さ』、『ショア硬さ』などの用語が定義されています。

伸銅品用語(JIS H 0500)
⇒【品質・性能 > 機械的特性】


分類: 伸銅品用語 > 品質・性能 > 機械的特性

番号: 3130

用語: ビッカース硬さ(※1)

定義:
対面角が136度のダイヤモンド四角すい圧子を用い、試験面にくぼみを付けたとき、用いた試験荷重を永久くぼみの対角線長さから求めた永久くぼみの表面積(mm2)で除した値(JIS Z 2244)。
参考1.硬さ記号は、HV を用いる。
参考2.伸銅品(1201参照)では、主としてビッカース硬さを用いる(JIS Z 3300 を除く)。

対応英語(参考):
vickers hardness


分類: 伸銅品用語 > 品質・性能 > 機械的特性

番号: 3131

用語: ロックウェル硬さ(※1)

定義:
ダイヤモンド圧子又は鋼球圧子を用いて、まず初荷重を加え、次に試験荷重を加え、再び初荷重に戻したとき、前後2回の初荷重における圧子侵入深さの差 h から硬さ(HR)の定義式 HR=a-bh で算出される値。
ここに、a及びbは、ロックウェル固さのスケールごとに定められた固有の値である(JIS Z 2245)。
参考1.
JISでは、初荷重 98.07N のときロックウェル硬さ、29.42N のときロックウェルスーパーフィシャル硬さという。
参考2.
伸銅品(1201参照)のJISでは、JIS H 3300 でスーパーフィシャル硬さが適用されている。

対応英語(参考):
rockwell hardness


分類: 伸銅品用語 > 品質・性能 > 機械的特性

番号: 3132

用語: ブリネル硬さ(※1)

定義:
鋼球圧子又は超硬合金圧子を用い、試験面にくぼみを付けたとき、用いた試験荷重を球状の永久くぼみの表面積(mm2)で除した値(JIS Z 2243)。
参考1.
鋼球圧子を用いたときには、硬さ記号 HBS を、また超硬合金球圧子のときには、HBW を用いる。
参考2.
伸銅品(1201参照)のJISでは、JIS H 3250 のアルミニウム青銅(1153参照)に適用されている。

対応英語(参考):
brinell hardness


分類: 伸銅品用語 > 品質・性能 > 機械的特性

番号: 3133

用語: ショア硬さ(※1)

定義:
試料の試験面上に一定の高さ(h0)から落下させたハンマのはね上がり高さ(h)で、次の式で算出される値(JIS Z 2246)。
HS=k(h/h0)
参考1.kは、ショア硬さ基準片で決まる係数である。JIS Z 2246 では、ショア硬さの基準片の基準硬さは、ビッカース硬さを基準に一定の換算式で求められている。
参考2.伸銅品(1201参照)では、簡便法として受入検査などで用いられる場合がある。

対応英語(参考):
shore hardness


(※1)
ビッカース硬さ、ロックウェル硬さ、ブリネル硬さ、ショア硬さ、それぞれのJIS規格は以下の通りです。

JIS Z 2244
ビッカース硬さ試験―試験方法

JIS Z 2245
ロックウェル硬さ試験−試験方法

JIS Z 2243
ブリネル硬さ試験−試験方法

JIS Z 2246
ショア硬さ試験―試験方法