水素ぜい性/はんだぬれ性/酸化膜のはく離性
伸銅品用語における”品質・性能”の中の、”その他の特性”に分類されている用語のうち、『水素ぜい性』、『はんだぬれ性』、『酸化膜のはく離性』のJIS規格における定義その他について。
伸銅品の種類、加工、熱処理、品質、性能、試験などに関する主な用語として、伸銅品用語(JIS H 0500)において、”品質・性能”のうちの、”その他の特性”に分類されている用語には、以下の、『水素ぜい性』、『はんだぬれ性』、『酸化膜のはく離性』などの用語が定義されています。
伸銅品用語(JIS H 0500)
⇒【品質・性能 > その他の特性】
分類: 伸銅品用語 > 品質・性能 > その他の特性
番号: 3220
用語: 水素ぜい性
定義:
酸素を含む銅が高温で水素を吸収し、もろくなる性質。
参考:
酸素を含む銅を、水素を含む還元気体中で400℃以上に加熱すると、銅中の酸化銅(5105参照)が還元されて水蒸気を生じ、この圧力で結晶粒界に細かいき裂が生じてもろくなる。
対応英語(参考):
hydrogen embrittlement
分類: 伸銅品用語 > 品質・性能 > その他の特性
番号: 3240
用語: はんだぬれ性
定義:
金属表面で溶融したはんだ(※1)及びろう(※2)がはじけないで広がる性質。
対応英語(参考):
solder wettability
分類: 伸銅品用語 > 品質・性能 > その他の特性
番号: 3241
用語: 酸化膜のはく離性
定義:
金属表面に生成した酸化膜の素地との密着性の程度。
参考:
伸銅品(1201参照)では、電子管用無酸素銅の板、条、継目無管、棒及び線(JIS H 3510)にはく離試験(4204参照)が規定されている。
対応英語(参考):
oxide film adhesiveness
(※1)
はんだ(ハンダ)とは、450℃未満の低い融点をもつろう接用溶加材のことです。
軟ろうともいいます。
(※2)
ろう(ロウ)とは、450℃以上の高い融点をもつろう接用溶加材のことです。
硬ろうともいいます。