ブリスター,粗銅/沈殿銅/精製銅
伸銅品用語における”その他”の中の、”非精製銅・精製銅”に分類されている用語のうち、『ブリスター,粗銅』、『沈殿銅』、『精製銅』のJIS規格における定義その他について。
伸銅品の種類、加工、熱処理、品質、性能、試験などに関する主な用語として、伸銅品用語(JIS H 0500)において、”その他”のうちの、”非精製銅・精製銅”に分類されている用語には、以下の、『ブリスター,粗銅』、『沈殿銅』、『精製銅』などの用語が定義されています。
伸銅品用語(JIS H 0500)
⇒【その他 > 非精製銅・精製銅】
分類: 伸銅品用語 > その他 > 非精製銅・精製銅
番号: 5402
用語: ブリスター,粗銅
定義:
管溶融銅マット(5400参照)に空気を吹き込み、産出する不純物を多量に含有する銅。
参考:
転炉工程で硫黄、鉄、その他不純物(5102参照)を酸化除去したもので、銅含有率は、普通約98%である。
対応英語(参考):
bristar copper
分類: 伸銅品用語 > その他 > 非精製銅・精製銅
番号: 5403
用語: 沈殿銅
定義:
銅化合物の水溶液から、通常、鉄で置換析出させた不純物を多量に含み、微細な形状の金属銅と酸化銅(※1)の混合物。
参考:
銅含有量は、乾燥状態で大きく変化し、普通約50〜85%の範囲にある。
対応英語(参考):
cement copper
分類: 伸銅品用語 > その他 > 非精製銅・精製銅
番号: 5404
用語: 精製銅
定義:
銅含有量 99.85%以上の金属か、銅含有量 97.5%以上の金属で、次に規定する限度(%)を超えない他の元素を含有して供給されるもの。
Ag≦0.25、 As≦0.5、 Cd≦1.3、 Cr≦1.4、 Mg≦0.8、 Pb≦1.5、 S≦0.7、 Sn≦0.8、 Te≦0.8、 Zn≦1.0、 Zr≦0.3、 その他合計≦0.3
対応英語(参考):
refined copper
(※1)
酸化銅とは、銅及び高銅合金などを、酸化雰囲気中で加熱する際に、表面に生成する銅と酸素の化合物のことです。
酸化銅(?)[CuO]、酸化銅(?)[Cu2O]の2種類があります。
酸化銅(?)[CuO]は最表層部に生成し、黒色を呈し、酸化銅(?)[Cu2O]は酸化銅(?)[CuO]の下層部に生成し、赤褐色を呈します。